蔵王国定公園内に佇む自然豊かなゆと森倶楽部の敷地ですが、過去には大規模にリゾート開発され、その名残が多く残っていました。
必要以上の建物の数々、4面のテニスコート、アスファルトで固められた地面…。
この土地をもう一度自然な状態に、そしてその自然のなかで心地よい時間を過ごしていただけるよう2021年の春にNIWA(庭)づくりがスタートしました。
使用していない建物を取り壊し、土を盛り、最小限の通路とテラス、照明を確保したらあとは人工物はありません。
23,000㎡の広大なエリアには野芝を敷き、自然な芽吹きを待ちました。
このNIWAづくりでもっとも自慢したいのは、木を1本も切っていないことでしょうか。
桜をメインに百本にも及ぶ木々が点在していましたが、植生と景観を両立するために1本1本を丁寧に移植しました。
毎年春になるとソメイヨシノの開花からはじまり八重桜に至るまで1か月半の長い期間、桜を愉しめます。
そして4面のテニスコートと旧駐車場は池となりました。
近くの小阿寺沢(こあてらさわ)渓流より引き込んだ川水は、NIWAの中央を通り池へと流れ込み、最終的には渓流に戻ります。
水の循環が生まれたことで、今では多くの生き物たちが水辺を訪れてくれるようになりました。
池の水面には木々やその日の空が鏡のように映し出されることから「水鏡(みずかがみ)」と名付けています。
テラスのチェアに腰かけて、木々の間のハンモックに揺られながら、広大な野芝のお好きなところで、緑と水につつまれる時間をお過ごしください。